「離婚届不受理申請」で不当に離婚届が受理されてしまうことを防ぐ

協議離婚をする際には、まず役場に離婚届を取りに行く必要があります。
その後離婚届に必要な内容を記入しますが、ここでは成人した証人が2人必要となっています。
特に証人との関係性に決まりはありませんので親族をはじめとして、友人や知人などでも構いません。
お住まいの役場に出向き、戸籍係で離婚届を提出すると、ここでまず受け付けといった形になります。
その際に離婚届をしっかりと細かくチェックした上で内容が適正であればこの後受理という形になります。

受理されることによって離婚が成立することになるのですが、例え離婚する意思がない場合であってもそういった内容を役場の人間が把握していなければ離婚届は受理されるものとなっています。
また協議離婚の場合には離婚届への署名や捺印に関して特に細かな決まりはありませんので、本人が記入していることや印鑑が押してあることがポイントになります。
筆跡鑑定をするわけではありませんので、例え本人が記入していなくても形式的に問題なければ受理されることになっています。

【不当に離婚届を受理されてしまうことを防ぐために】

上記の通り、協議離婚をする場合には離婚届さえ消してしまえば基本的には離婚が成立するものとなっています。
しかし、印鑑証明書等は必要なく筆跡鑑定も行いませんので極端な事を言えば、自分が記入していなくても離婚届が受理されてしまうことになります。
そのため本来は離婚届を受理されてしまうと困ると言った場面で前もって不受理申出をしておくことも可能です。

【離婚届不受理申請を行う際の理由について】

離婚届を受理されてしまうと困るといった内容には様々なものがありますが、代表的なものとして

  • 離婚する際の費用的な問題が何も決まっていない
  • どちらか一方が離婚に応じておらず今後離婚する気持ちもない
  • 離婚届に記入したけれどやっぱり気持ちが変わった
  • 勝手に記入されたので真偽についてしっかり話し合いができていない

等の内容が多くなっています。
年間を通じて不受理申出を行う人は比較的多く、離婚するご夫婦の全体の1割以上から不受理申出があることが分かっています。
離婚届を提出しなければ離婚そのものは成立しませんので、ご夫婦で改めて話をすることができますが、上記のように離婚届を受理されてしまうと困る状況の中で前もって予防するための手続きとなっています。
離婚届不受理申出においては有効期限が6ヶ月となっており、この期限を過ぎると受理されてしまいますので、不安があるようならば何度でも提出することが可能になっています。

【不受理申請の方法について】

離婚届不受理申し出をするためにはお住まいの地域の役場に出向き、不受理申出書に記入する必要があります。
手数料などは特に必要なく必要項目を記入すれば問題ありません。
ただし、申し出をすることが可能になっているのは離婚届の届け出人となるご夫婦のどちらか一方と言う決まりがあります。
赤の他人が不受理申し出を行っても受理されるものではありませんので気をつけましょう。
また提出先に関してはご自身の本籍のある役場に提出することが必要となりますが、お住まいの役場に提出した場合には、お住まいの役場から本籍地の役場に送付することになっています。

万が一にでもお住まいの役場から本籍地の役場にて申し出書が届く前の段階で離婚届が提出されてしまうと、受理されてしまうことがあるのでこうした部分では注意が必要になります。
また、不受理申出を行い6ヶ月の対応期間にやっぱり離婚届を提出し受理して欲しいと言うケースは、不受理申出取り下げ書を提出することによって不受理申出がなくなりますので、離婚届が受理されることになります。

自分自身ではまだ離婚にあたり、配偶者と話をしたいと思っていても先に離婚届に記入してしまうと強引に配偶者が提出してしまうこともあります。
そうなると、役場としてはご夫婦そろって提出しなければならないという決まりはありませんので、形式的に問題なければ離婚届を受理してしまい、受理された側としては非常に困ることとなります。
そのため事前に不受理申し出を行っておくことで安心して離婚に向けての話し合いができるでしょう。
自分の意思とは裏腹に離婚届は受理されてしまうと、これを撤回したりするためには非常に多くの手続きが必要になります。

また、離婚届を受理するのは役場側の行政処分となっていますので、簡単に撤回するなどということはできず、家庭裁判所への申し出などが必要になってきます。
その際には調停となるためご自身だけではなく配偶者も出頭しなければならず、このようなバランスがうまく取れなければ離婚は成立し戸籍にも記載されてしまうことになります。
最初にも書いたとおり、離婚届は三文判でも可能な書類となっていますので万が一にでも配偶者が勝手に離婚届を提出してしまう心配があるケースなどでは、事前に不受理申し出を行っておくと良いでしょう。
先手を打っておけばこのような部分で心配することがありませんので、どうしても協議離婚で解決しそうにない場合には、専門家である弁護士に相談することや調停離婚へとステップを踏んでいく必要も出てきます。

離婚届の不受理申出に関してはいつでも行うことが可能になっていますので特にタイミングが決まっているものではありません。
不受理申出の制度を知らないで勝手に離婚届を提出されてしまった場合であっても離婚が成立してしまいますので、協議離婚において完全に様々な話し合いができるまでは離婚届にサインをしない方が良いといえるでしょう。
焦る気持ちや感情的になってしまい、一時的にでも離婚届に記入してしまうことがあればその後は取り返しのつかないケースもありますので、納得のいかない状態で離婚届に記入してしまった場合には早い段階で不受理申出を行っておくようにしましょう。

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