慰謝料増額の鍵は婚姻期間中に受けた精神的ダメージの大きさ

離婚の慰謝料について調停や裁判で金額が決まってしまうと、それ以上増額することはできなくなってしまいます。
協議の段階であればお互いに十分な話し合いを持つこともできるのですが、この段階で相手が慰謝料を支払わないと言っているときや、支払う金額が少なくなりそうだと感じているのであれば慰謝料の増額をすることができるように準備していかなくてはなりません。
自分が慰謝料を支払う側であり、さらに離婚を切り出した側であれば、少しでも慰謝料を多くすることによって早く離婚を成立させたいという気持ちになるかもしれませんが、離婚を言い出された側としては慰謝料を増額するためにまずは即時離婚に応じず粘ってみるのも一つの方法になります。
粘ることによって相手側が慰謝料を増額してくれる可能性があるためです。

しかしこのような方法はあくまでも調停で通用するものとなっており、その後審判離婚や裁判離婚に移行してしまうケースでは通用しません。

【覚えている範囲内で精神的苦痛を証明する】

離婚時の慰謝料については、それまでの婚姻期間をはじめとして、精神的苦痛を受けていた内容とこの期間に基づいて算出されるものになっています。
そのため、婚姻期間が長く、精神的苦痛がある大きければ大きいほど慰謝料は高くなると考えてよいでしょう。
反対に婚姻期間がどんなに長くても離婚する際の理由そのものがただ1回の相手の不貞行為であったり、暴力行為であったという場合には慰謝料が低くなってしまいます。
そのため、できるだけしっかりと婚姻期間中に受けた精神的ダメージは覚えておくようにしましょう。
また、覚えている内容はすべてノートに記入し、何月何日どのような暴力を振るわれたのか、どんな言葉を言われたのかについても細かく残しておくと良いです。

不貞行為に関しては浮気相手とのメールの内容や手紙などがあれば、こういったものをすべて証拠として残し、さらに怪しい行動をとっていた日時や内容についても、ノートに残しておくと良いです。
慰謝料を受け取る側が離婚後どのような生活をするかによっても慰謝料の金額はある程度考慮されますので、離婚後の生活が厳しい状態に陥ってしまうこともアピールした方が良いでしょう。
子供がいて夫の暴力や不貞行為により自分だけではなく子供も精神的苦痛を味わっていたなどの場合には、あくまでも慰謝料の請求権は配偶者であるご自身にあるものの子供に対する精神的苦痛も考慮されることがあります。

【相手が反省しているかどうかによっても金額が変わってくる】

離婚によって慰謝料を請求するには、主に配偶者からの暴力行為、そして不貞行為、さらに悪意の遺棄が回答するのですが、こういった内容について相手が反省しているかどうかも大きく金額には関係してくるものとなります。
そのため前述した通り夫婦間で話し合った内容はノート等に記入する事も大切ですが相手が反省してるようであれば慰謝料の金額は少なくなります。
反対に夫婦で何度も話し合いを行っているにもかかわらず相手が反省するような態度も見せず、生活態度を改めないなどの場合には長い期間我慢すればするほどに慰謝料は大きくなるものと考えていて良いでしょう。

しかし、この部分については調停や裁判になった際に、これまで全く反省してなかった相手が突然反省したような態度を見せることがありますので、事前にどのような会話があったのか、生活態度などについてもできる限り詳しく証拠として提出することができるように残しておくと良いです。

【自分自身がどのように努力してきたのか】

上記の通り複数の離婚原因において慰謝料の請求が行えるのですが、相手がどのような生活態度でいたのかだけではなく、自分自身が精神的苦痛を味わいながらも、どのような生活を続けていたのかといった部分も大きなポイントになってきます。
相手と真剣に話し合いを持つことはもちろんですが、ご家族などに相談したのであればこういった部分についても調停や裁判でしっかりとまとめた情報を提出した方が良いでしょう。
特に暴力行為による慰謝料を請求する場合には利用機関からの診断書だけではなく、怪我の痛みや程度によって、家事やその他私生活にどの程度の影響があったのかという部分もしっかり残しておくべきです。

【不貞行為で慰謝料を請求する場合の浮気相手の態度】

配偶者の不貞行為で慰謝料を請求する際には、配偶者だけではなく浮気相手の態度などもしっかり証拠として残すようにしましょう。
浮気相手に関しては細かな情報が分からないといった状況の中で配偶者のみに慰謝料を請求する場合にはあくまでも夫婦間でのこれまでの生活だけが対象になりますが、浮気相手の情報がわかっていて、例えば浮気相手から嫌がらせを受けていたり、こういった嫌がらせを配偶者に話しても、配偶者がしっかりと対応してくれなかったなどの場合には配偶者から支払われる慰謝料、そして浮気相手から支払われる慰謝料共に増額することができます。

不貞行為によって慰謝料を請求する際には、離婚するしないに関わらず浮気相手にも慰謝料を請求することができますので直接的に嫌がらせを受けていたり、何度説得しても浮気相手が不誠実で配偶者との不貞関係を続けていたなどの場合には慰謝料を増額することができます。
もちろんこういったケースでは、浮気相手だけでなく配偶者に対しての慰謝料の金額も大きくなりますから、双方に増額した慰謝料の金額を請求しましょう。

【慰謝料請求をする前に弁護士さんに相談する】

どのような理由であれ、慰謝料請求をする前には直接調停などを申し立てるのではなく、弁護士さんに相談しましょう。
どのように申し立てをするのか、またこれまでの証拠をどのように提出すれば慰謝料が増額できるのかについてアドバイスをもらうことができます。
弁護士さんに相談する前の段階で調停の申し立てなどをしてしまうと慰謝料の請求金額についても相手の心証がよければ少なく請求するようにと調停員に説得されたりすることがあります。

しかしこちらの心証を良くすることによって、相手に対する請求金額も大きくなり、調停員さんから相手に対し、それだけの慰謝料を支払った方が良いと説得してもらえるので有利になります。
どうすれば調停員さんに対する心証が良くなるのか、また、慰謝料も増額して請求することができるのかなどについて直接的な手続きではなく、内容的な部分の弁護士さんに相談してみると良いでしょう。
その上で調停手続きなどを進めていくことで損をせず、満足できる慰謝料の請求を行うことができます。

また、それで慰謝料の金額が決まらず、審判や裁判に移行した場合であっても反省がないことやこれまでの婚姻期間において受けた精神的苦痛が大きいとして、一般的な世間相場よりも高い慰謝料が認められるケースがあります。

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