気になる!財産分与と税金の関係

財産分与をするとなると、そこで気になってくるのは贈与税をはじめとしてその他様々な税金になります。
夫婦が離婚する際には財産分与が行われますので、こういった部分でどのように税金の支払いがあるのかについて不安に感じてしまう人もいるでしょう。

【原則として税金は発生しない】

夫婦が財産分与を行う際には、原則として税金の発生はありません。
これはなぜかというと、これまで婚姻関係でいた夫婦がそれぞれに持っている財産を離婚の際にしっかりと精算するといった位置づけになっているからです。
そのため贈与税などについても基本的にはかからないのですが、状況と分与する金額によってば贈与税が必要になってくることがあります。
夫婦が財産分与をする際には基本的に2分の1の割合が平均的となっていて、その他、これまでの婚姻生活や慰謝料などを考慮した上で割合が決まることになっています。

しかしこのような状況をしっかりと考慮した上で、なおかつどちらか一方の財産が多すぎると判断された場合には多すぎる財産に対して贈与税がかかってくることがあります。
また現金での財産分与だけではなく、不動産に関しての財産分与においても同じような位置付けとなっているため、あまりにも多すぎると判断されたケースでは税金が必要になります。

【不動産所得税について】

前述のとおり基本的には不動産を分余しても税金は必要になりませんが、その金額そのものが大きすぎると判断されてしまうと、譲り受けた側が不動産取得税を支払わなくてはなりません。
また譲り渡す側としては贈与税もしくは譲渡所得税を支払わなくてはならないことがあります。
実際に支払うことになった場合には不動産取得税について固定資産課税台帳に登録されている不動産価格の3%の金額となっています。
ただしこの3%というのはあくまでも住宅用に利用されている土地や建物が対象となっていますので、住宅以外の場合には4%の不動産取得税が必要になってきます。

【不動産を取得した後の税金について】

現金ではなく不動産で財産分与を行った場合には、財産分与を譲り受けた側として絶対的に必要になる税金があります。
財産分与の対象とはなっていませんが、財産分与が行われた後にはここでの税金を譲り受けた側が支払っていかなくてはなりません。
どのような税金の支払いがあるかというと

  • 不動産登録免許税
  • 固定資産税

の2つになっています。

登録免許税については固定資産評価額の1,000分の20となっており、固定資産税は固定資産評価額×1.4%となっています。

【譲渡所得税の課税について】

譲渡所得税は現金での分与においては対象となりません。
土地や建物といった不動産をはじめ、その他にもゴルフの会員権や壁など有価証券を譲渡する際に考えなくてはいけないものになってきます。
ただし譲渡所得税が必要になるのは財産を分ける時に、対象を購入した当時よりも財産分与をする際の価格そのものが高くなっているケースに限ります。
金額が高くなっていなければ譲渡所得税の対象にはなりませんから、税金を支払わず財産分与を行うことができます。

【譲渡所得税における特別控除】

不動産などを財産分与する際には特別控除を受けることが可能になっています。
特別控除とは「租税特別措置法35条」に決められており、居住用の財産を売却する際に3000万円までが税金の対象とならず控除が受けられるという内容になっています。
ただし、この特別控除を受けるためには家族以外に売却もしくは譲渡するといった決まりがありますので、離婚成立前に配偶者に対して自分の財産となる不動産を譲渡してしまうと、特別控除が受けられませんので、全てに対して税金がかかってきてしまうことがあります。

ただ、ここでの全てというのはあくまでも前述の通り夫婦間での財産分与において、どちらか一方の取り分が多すぎると考えられているケースですので、そのような場合には多すぎると思われている部分について税金が必要になってきます。

【配偶者控除について】

婚姻期間が20年以上となっているご夫婦の場合には不動産を分与又は贈与する際に基礎控除110万円となっています。
さらに2000万円までは税金の対象外となっていますので、合計で2110万円は控除対象になります。
上記の内容を考慮した上で財産分与を行う際に不動産などがあれば、分与のタイミングをしっかりと考えていかなくてはなりません。
裁判離婚などをする際には財産分与のタイミングも一緒緒になってしまうのですが、そうではない状態で協議ができるのであれば、まずは離婚を成立させる前の段階で2110万円までの不動産などを夫婦間で贈与し、さらに離婚が成立してからそれ以上の不動産がある場合には分与した方が節税対策になります。

もちろん、財産分与を行う際に不動産そのものがさほど大きな金額ではなく妻側も夫側も税金の対象にならなければこのような部分は心配する必要がありません。
場合によっては不動産そのものが非常に高額な評価額となってしまい、さらに有責事由等を考慮した上でどちらか一方が沢山の不動産を引き受けるといったケースでは、やはり税金の対象になってしまいますので配偶者控除や特別控除を上手に活用していくと良いでしょう。

また、こういった内容はあくまでも本当に夫婦それぞれで正当な理由があり、離婚する際に通用するものであり、もともと夫婦の共有財産として持っている財産の税金逃れをするために離婚を偽装したり、離婚届を提出した後も同居していて、内縁関係にあるなどの場合には、不正な税金逃れ、財産隠しと判断されてしまうことがあり、そうなると名義人が所持している全ての財産に対しての税金の対象となってしまうことがあります。
常識の範囲内で財産分与を行う場合には不動産、現金などにかかわらず課税対象からは外れていますので、一般的なサラリーマン家庭であれば財産分与の際に税金の心配はないでしょう。

ただ、不安なようであれば、分与を行う前に弁護士への相談を行い、万が一課税対象になってしまうようであれば、上手く分与のタイミングを見計らったり、双方の分余分の割合を見直すようにしましょう。
せっかくの財産分与で相手よりも多くの割合が決定しても、結果的に税金が発生してしまえばその分は捻出して支払わなくてはなりません。

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