親権者が決まらなければ離婚届は受理してもらえない!

ご夫婦であった2人が離婚するまでには非常に長い間生活を過ごしている場合と、そうではない場合があります。
単純にご夫婦のみで婚姻生活を送っております場面でも慰謝料問題をはじめとしてその他財産分与についてや、いろいろなトラブルが起きてしまうことがあります。
そのため簡単に離婚できるものではなく、結婚よりも離婚の方が多くのエネルギーを使うという人がほとんどではないでしょうか。
実際に離婚を経験した人の場合には、多くの方々が口をそろえて、そのように言います。

夫婦が離婚する際に2人だけでも多くの問題を抱えなければなりませんが、お子様がいる状態で離婚する際には夫婦だけの問題ではなく、子供の事もしっかりと考えながら離婚問題に向き合わなくてはなりません。
まず離婚する際には必ず離婚届を提出しますが、離婚届には「親権者と定められる当事者の氏名およびその親権に服する子の氏名」を記入しなければなりません。
これをしっかりと記入しなければ離婚届は受理されませんから、離婚が成立する前の段階で必ず親権者を決める事になります。

【親権が持つ性格について】

法律で定められている親権というのは2つの意味を持っています。

身上監護権

教育上必要なしつけを始めとして、子供の身の回りの世話をしたりする

財産管理権

子供の財産をはじめとして金銭的な管理や必要に応じて子供に代わって契約等の法律的な行為を行う。

この2つがあり、夫婦が離婚する際には必ずしもどちらか一方が2つの権利を持つ必要はありません。
しかし多くの場合では一方の親が2つの権利を持つことになります。
もちろん双方で2つの権利を分けても良いですが、その場合には、後々トラブルになってしまうことがありますので気をつける必要があります。
上記した財産権利権を持つ立場が「親権者」、身上監護権を持つ者が「監護者」という扱いになっており、子供に対する権利、親権者の方が当然強いものになっています。

【親権の決め方について】

親権は前述の通り親が持っている権利となりますが、離婚の際にどちらが親権者になれるかを考えるにあたり、自分たち夫婦の感情だけで決めてはいけません。
あくまでも子供の利益と子供の福祉を基準に考えられているものですから、お互いの性格などを基準にして考えるのではなく、どちらの保護者と一緒にいる方が子供が幸せな生活が送れるのかを考えて、親権者を決める必要があります。
また、夫婦で協議をしていても、決まらないといった場合には調停の申し立てを行い、調停でまとまらなければ最終的には審判で決定することになります。

【親権者の変更について】

離婚する際に親権者を決めていても離婚後の状況に応じて、場合によっては親権者を変えることもできます。
これはどのようなケースかというと、

  • 親権を取った側が離婚後に子供の面倒を見ておらず、子供の世話などもしない状態が続き、子供の安否が危ぶまれる場合。
  • 親権者となった保護者が亡くなってしまった

などの場合です。

親権者変更と申し立てに関しては家庭裁判所に行います。
この申し立てについては子供にとって直接の父母以外の立場となる祖父母などでも行うことができます。
親権者変更調停申し立てが提出されると、家庭裁判所としては事実調査を行った上で子供の利益のために、親権者を変更する必要があるかどうかをしっかりと判断することになっています。
また、親権者として子供を引き取った側が病気になってしまい、長期間入院生活となってしまうため、それをきっかけにもう一方の元配偶者に対して親権者になって欲しいという理由から新規者の変更申し立てを行うことも可能になっています。

実際に親権者の変更が認められた場合には調停や審判が成立したことになり、ここでの謄本を持って決定から10日以内に市役所などの戸籍係に提出する必要があります。
子供が小さなうちは夫婦が話し合いをしたり調停や審判で決めることになりますが、子供が大きくなり、しっかりと自分の意思を持つ年齢であればどちらの保護者と離婚を一緒に生活をしていくのかについて、子ども自身の意思を尊重して決めるというのが一般的なケースです。

【親権者と監護者が別々の場合】

上でも書いたように親権者と監護者ら別々に設定することができるのですが、これによって後々トラブルになることがあります。
例えば、監護者が子供を引き取って身の回りの世話をはじめとして面倒を見ながら一緒に生活をしていても、突然親権者側から子供を返せと言われたり、子供を里子に出すことを決められてしまったりすることがあります。

また親権者が子供を引き取って生活をしている場合であっても監護者ではない離婚した元配偶者が子供を連れて行ってしまうなどといったトラブルも出てきますので深刻に考えて最終的に決めなくてはなりません。
またどちらが子供を引き取って親権者になるかどうかで、その後の養育費の支払いなどにも影響が出てきますので、例えば子供を引き取れば養育費がもらえるので得をするなどといったイメージから親権者になるのではなく、あくまでも養育費は子供のために支払われるものであり、子供にとってどちらの保護者と一緒に生活をするのが良いのかを親として考えた上で離婚に踏み切らなくてはなりません。

最初にも書いたとおり、親権者を決めなければ離婚届を受理してもらうことはできませんので、どうしても夫婦で協力して決められないようであれば調停申し立てを行い第3者からさまざまな調査を行ってもらった上で親権者の決定を委ねても良いでしょう。
前述の通り、調停や審判で親権者が決定されてもその後の状況によって、親権者変更を行うことが可能になっていますので万が一の際には離婚で親権を取れなくても、その後何らかの理由で親権者になれることもあります。
どちらが親権者になるかをめぐって調停や審判になってしまうご夫婦は決して少なくありませんので、どうすれば良いのかと悩んでいたり、相手に親権を取られてしまいそうだと不安に感じている時には弁護士に相談しながら調停の申し立てやその際に有利になる書類作りなどを行うと良いでしょう。

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