審判で親権者を決める場合は「審判前の保全処分」を!

離婚する前の段階で協議によって親権者を決めることができなければ、その後は調停や審判という形になるのですが相手が一方的に子供を連れ去ってしまうような可能性がある場合には、審判前の保全処分を行っておくと良いです。
調停や審判で親権者が決まるまでにはある程度時間が必要となってしまうため、この期間中にもう一方の配偶者が子供を実家に連れて行ってしまったり、その他にも居場所が分からないところに連れて行ってしまう可能性もあります。

特に双方が親権を取ろうとしていて争っているといったケースの場合にはこのような心配がありますので、審判前の保全処分を行っておくと良いでしょう。

【審判の申立と同時に行っておく方が良い】

拒否や調停で親権が決まらずにその後、審判で親権者を決める際には審判の申立と同時に審判前の保全処分を行うと良いでしょう。
審判を申し立てた後でも新たに申し立てをすることができるのですが、同時に行っておく方が安全性は高くなります。
様々な事実関係などが調査された上で、審判前の保全処分の申立が認められれば申し立てをした側が最終的に子供の親権者となれる可能性が高くなります。

また監護者としても認められる可能性が高くなります。
審判前の保全処分の申立を認めるためには審判が行われるのですが、ここで行われる審判は法的な執行力を持っていますので、万が一このような申し立てが認められた後にもう一方の配偶者が子供を連れ去ってしまった場合には、法律的な部分から子供を引き戻すことができます。

【親権者が決まってから子供が連れて行かれた場合】

親権者が決まっているにもかかわらず、親権者になることができなかったもう一方の元配偶者が子供を連れ去ってしまうということもあります。
学校の帰り道などに子供と接触し、そのまま買い物に行こうなどと自分の家に連れて帰ってしまうことがあるのですが、このようなケースでは、親権者になっている側が子供を引きは取り戻すために申し立てを行うことができます。
この場合には家庭裁判所に対して子どもの引き渡し請求を行うことになりますが、この請求を行った後、相手側と調停で話し合いをすることになります。

調停で話し合いがまとまらなかった場合には審判で最終的には決定するのですが、そもそも親権者になれなかった側が一方的に子供を連れ去ってしまうなどというのは調停や審判でもその後、親権者として認められるケースはほとんどありません。
そもそも親権者が決まるまでには夫婦の双方で話し合いをするのはもちろんですが、そこには今後の子供の生活や精神的な部分なども十分考慮して考えられているということが前提ですので、簡単にこのような場面で親権者が変わることはありません。
子どもの引き渡し請求については今後の子供の幸せも十分考慮した上で、最終的に親権者が決まることになっています。

【緊急性がある場合の仮処分について】

子供がもう一方の配偶者に連れ去られてしまい、そこで虐待の可能性などがあった場合には上記したようにのんびりとした調停や審判を待つ前の段階で仮処分の申し立てをすることができます。
この段階で子どもの引き渡し請求をすることもできるのですが、ここでの仮処分はあくまでも仮処分ですので強制力はありません。
引渡し請求に応じなかったもう一方の配偶者は10万円以下の過料に処されるという決まりがありますが、これだけですので強制的に子供を自分の元に引き戻すことはできません。

【相手が親権者変更を強く訴えてきた場合】

離婚する際には妻が親権者になることを認めていても実際に離婚した後、やっぱり自分の子供を育てた方が良いと夫が言い出すケースや反対のケースなどもあります。
離婚届が提出されていればその段階で親権者が決定していますので、その後親権者を変更する際には細かな手続きそして、家庭裁判所での許可が必要になります。
そうでない場合には、一般的に親権者が変わってしまうことはありません。

ただし、親権者となり自分自身の子供を引き取った側が子供をほったらかしにして自分の遊びに夢中になっていたり、ネグレクトのような状態が続いていて、これをもう一方の元配偶者が心配して子供の安全を守るため連れ去ったなどの場合には最終的に調停や審判で相手側に親権が移動する可能性も出てきます。
このような理由がなく、常識の範囲内で子供も幸せに生活が出来ているということが明白であり、尚且つ元配偶者が自分の一方的な感情になって子供を連れ去ったなどの場合には調停や審判でも親権者が変わってしまう心配はほとんどないといえるでしょう。
万が一子供が連れ去られてしまった場合には、まず双方で十分な話し合いをすることが大切なりますがその際には、子供の意思をしっかりと尊重するように心がけましょう。

離婚前にも夫婦で様々な話し合いをする中、喧嘩をすることもあり、子供は精神的にも非常にダメージを受けてしまいます。
その状態でさらに離婚が成立しても親権者について元夫婦が喧嘩をしてしまうようなことになれば子供にとって両親がいつまでも喧嘩をしている状態が続いてしまうことになります。
自分が親権者になれなかったからといって、悔しさのあまり子供を一方的に連れて行ったり、自ら親権者を先方に譲っておきながら、やっぱり寂しくなったので子供を返してほしいなどと言った感情のみで子供をたらい回しにしたり、どちらか一方が強引に連れ去ってしまうようなことは親として避けるべきでしょう。

あくまでも親権者そして監護者になるのは子供の成長と幸せを心から祈り、しっかりと責任を持って子供と一緒に生活ができる立場になります。
調停や審判になった場合にもこのような部分は非常に重視されるポイントとなっており、単純に感情のみで親権者になろうとしていたり子供を引き連れていってしまったなどの場合には、自分に親権が認められるものではないと思っていた方が良いでしょう。
また子供が連れ去られてしまいしばらくの間、元配偶者が連れていたことが分からず、警察への捜索願いを出していたりする場合にはこのような事実もその後の調停や審判でしっかりと話した方が良いです。
黙って子供を連れ去り、なおかつ親権者に対して何の連絡もしなかったなどというのは新たに親権者を決定する際の調停や審判でも大きなマイナスになります。

このような言動は子供の気持ちなどもしっかりと考えていないことになりますから、万が一にでもこうした事実があれば必ず調停や審判ですべて正直に話すようにしましょう。
そうすることによって自分自身が親権者になれる可能性が格段に高くなります。

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