親権者が死亡した場合の親権はどうなるのかを知っておく

主に親権者というのは子供の財産管理などをはじめとしてその他にも子供の生活をしっかりと見守ったりしつけなどを責任を持って行っていく立場となります。
しかし、この親権というのは子供を自由に扱ってよいという権利ではなく、子供に対して責任も含まれていることを忘れてはなりません。
その上で、親権者となった者が万が一死亡してしまった場合には、この親権がどうなるのかについてを知らなくてはなりません。

【必ずしももう一方の親が親権者になるわけではない】

基本的に一方の親が親権者になっており、死亡した場合には、もう一方の親が親権者になるといったイメージを持つ人もたくさんいます。
しかし法律としては親権者が不在の場合は後見を開始するとなっていますので、例えばこれまで親権者だった一方の親が遺言書などを残してあり亡くなった後の親権について自分の身内や後見人等を指定していればもう一方の親が親権者になることはありません。

指定していなかった場合には子供の親族を含め、利害関係人の請求によって、家庭裁判所が最終的には後見人を選任することになっています。
ただし後見開始後であっても、もう一方の親権者がしっかりと環境を整えており、子供と一緒に生活ができるといった状況であれば親権者変更の調停や審判を申し立て、親権の変更を認めてもらうことができます。
親権の変更の申し立てを行った際には、家庭裁判所が最終的な判断をしますが、ここでもしてて内容が認められた場合には役場などで親権者の変更を行う必要が出てきます。

【子供が望まなかった場合】

例えば、親権者が父であり、この父が亡くなってしまった場合には、母としては自分が親権者になりたいと思うのは当然です。
そのため、子供にも自分の元で生活をしてはどうかと話をしたり、家庭裁判所に対して親権者変更の申し立てなどを行うことがほとんどではないでしょうか。
しかしこのような状況の中、これまで長年離れて生活をしていたと言う理由や、父親側の親族にとても大切に育てられたため、もう一方の親側で生活するのは嫌だと子供自身が拒否するのであれば、親権者の変更は認められないことになっています。

このように子供が意思を主張している以上は、まず子供の気持ちそのものを最優先に考えなくてはならず単純に母親として自分の責任を果たしたい思いや子供に対しての愛情示して一緒に生活がしたいと言ったところで絶対的に受け入れられるわけではありません。
これまでの親権者が亡くなってしまい、後見が始まった際にも当然ながら子供の意思が最優先されることになっており、親権者が前述の通り遺言書を残していなければ、まずは子供がどうしたいのかについてが問われることになります。

【環境が整っていなければ親権がスライドすることはほとんどない】

上記したように、これまでの親権者が亡くなってしまった場合には、子供が生活してきた環境もしっかりと考慮した上でこれまでの親権者の親族などが後見人になるというケースが多くなっています。
その一方で親権者ではなかった親が親権をスライドさせ、子供と一緒に生活していきたいと思うのであれば、それだけの環境を整えなくてはなりません。
住む場所はもちろんですが、学校に通うことなどもすべて考慮した上で、子供には負担がなく、子供が幸せに生活できるような環境でなければ親権のスライドは難しいといえるでしょう。

特に父親側に親権があり、妻側が今後の親権についてスライドを希望する場合には、経済的な部分からも難しいと判断されてしまうことがあるため、正社員として働いていることや福利厚生の充実した会社で働いていることなども必要になってきます。
様々な環境と状況を考慮した上で後見人、若しくは変更する親権者が決まりますので、希望する気持ちだけで親権者になることはできません。
また上でも書いたとおり、どんなに自分自身が強く親権を望んでいたり環境を整えていても、これまでの親権者が遺言を残していれば遺言が最優先に扱われることになりますから、やはり親権がスライドすることはないといえるでしょう。

子供が20歳を過ぎていればこれまでの親権者が亡くなった際に保険や親権者の変更等は必要ありませんが、20歳未満の場合には、どうしても考えなくてはならないことになります。
とても小さな子供を残し親権者となった父母が亡くなってしまった場合にはその親族が後見人になるよりも、もう一方の親の元で生活する方が子供も安心できると判断されればもう一方の親が親権者になる事も可能です。
あくまでもケースバイケースですので、一概に決まったものではありませんが、少なからずどちらか一方が親権者になっており、亡くなった際にはもう一方の親に自動的に親権が移動してくるものではないということを覚えておきましょう。

また余談になってしまうかもしれませんが、離婚した元配偶者、例えば夫が親権者になっており、子供と一緒に生活している中で亡くなってしまった場合にもう一方の親である母が親権を取ることは可能ですが、亡くなってしまった元配偶者の夫に対しての財産相続権はありませんので勘違いのないようにしましょう。
子供は親子ですので法定相続人になり、財産の相続権を持っていますが、離婚が成立している以上は自分自身が今後親権者になる場合であっても、遺書などがあり相続人として指定されていなければ亡くなった元配偶者の夫の遺産相続問題には関わることができません。
親権者が亡くなり、もう一方の親が相手に親権者になる場合には親権の変更手続きを行う必要があり、戸籍上もしっかりと変更しなければなりませんので、このような手続きそのものも忘れないように必ず行いましょう。

家庭裁判所に申し立てをして最終的に認められなければ親権の変更はできませんので、ここで申し立てが認められた際に必ず役場での手続きをしなければなりません。
これを忘れてしまうと後々で子供の親権者不在となってしまいトラブルが起きたり法律的な契約、又は子供の代わりに親が行わなくてはならないといった場面で困ることが出てきてしまいます。

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